日比谷図書文化館 美術館ではないけれど 小村雪岱の企画展が開催中 2021.3.28日まで

三井記念美術館にて2021.4.18日まで開催中の「小村雪岱スタイル」展。

もう一つの小村雪岱展が、日比谷図書文化館で開催しています。

できれば同じ日に2つの展覧会をハシゴして欲しい、その理由を書きました。

もくじ

  • 小村雪岱展とは
  • 三井記念美術館と日比谷図書文化館の展示を比較
  • 2展を合わせて見ることで得られること
  • 日比谷図書文化館について

小村雪岱展とは

大正から昭和初期に活躍した、

日本画家・装幀家・版画家・挿絵画家・舞台装置作家と、

さまざまな顔を持つ小村雪岱の、仕事・作品・人生を紹介する展覧会です。

  • プロフィール

小村雪岱(こむら・せったい)
1887年 埼玉県川越市生まれ
1940年 東京にて没(享年53歳)

詳細はウィキペディアもどうぞ。

大正から昭和初期に活躍。

東京美術学校(現在の東京藝術大学)の日本画科を卒業し、

日本画家でありながら、本の装幀、挿絵、舞台装置やデザイン

などの仕事のほうがメインともいえる人物。

日本画家の鏑木清方との親交もあり、装幀や挿絵の仕事ばかりしている小村雪岱に対し、

「オリジナルの作品も描かなければ」と言われ、ニヤリと笑ってかわした、

というようなエピソードを展示室のキャプションで読みました。

何を思って日本画よりも、装幀や挿絵、デザインの世界に身を置いていたのか、興味深いところです。

三井記念美術館と日比谷図書文化館の展示を比較

私が感じた特徴を3つずつ上げてみましょう。

日比谷図書文化館

  • 図書館らしく、本の装幀、挿絵の仕事に焦点を当てている
  • 小村雪岱が交流した人物たちについて知ることが出来る
  • 本が資料でもあり、作品でもあるという役割を見ることができる

三井記念美術館

  • 美術館らしく絵画、特に肉筆画が非常に充実している。
  • 小村雪岱の仕事が現代も含めた後世にあたえた影響が分かる
  • 舞台装置なども手掛けたという、多彩な活動が分かる

2展を合わせて見ることで得られること

それは、小村雪岱のすべての仕事が、俯瞰できることです。

美術館・図書館と、それぞれの役割を活かした内容の展示になっていますので、

別の言い方をすれば、

一方の展示で手薄になっているところを、もう一方が補完しているように思えます。

特に美術館側の企画展は、小村雪岱の肉筆画が多くあることに驚きます。

画家としての仕事もしてるじゃない!

ちゃんと絵も描いているじゃない!

挿絵にもそのテイストが活かされているのが分かるよ!

と純粋に、そんな驚きを以て展示室をまわっていました。

日本画家、作家としての一面をきっちりと出しているところに、共感がもてる展示です。

そして美術館でも展示はあるものの、本の装幀、挿絵に関しては、

図書館側の企画展は質・量ともにさすがです。

こちらは小村雪岱の研究家・真田幸治さん監修で、

新聞の切り抜きまで、資料としてあるのがすごいですね。

小村雪岱が関わった新聞小説の挿絵や、雑誌のレイアウトなどを見るのですが、

それ意外の新聞記事も歴史を感じるもので、思わず目がいってしまいました。

日比谷図書文化館について

日比谷図書文化館

東京都千代田区日比谷公園1-4

03-3502-3340(代表)
03-3502-3343(図書総合カウンター)

月曜日〜金曜日 午前10時〜 午後8時
土曜日 午前10時〜午後7時
日曜日・祝日 午前10時〜午後5時

【アクセス】
東京メトロ 丸の内線・日比谷線「霞ヶ関駅」
B2出口より徒歩約3分

都営地下鉄 三田線「内幸町駅」
A7出口より徒歩約3分

東京メトロ 千代田線「霞ヶ関駅」
C4出口より徒歩約3分

JR 新橋駅 日比谷口より 徒歩約10分

駐車場・駐輪場はございません。公共交通機関をご利用下さい。

館内のレストランで食べた「まい泉」のかつ膳の記事も、どうぞ。

日比谷ランチ 日比谷図書文化館 地下1階 東京都千代田区 日比谷公園 思わぬところで「まい泉」のかつ膳が食べられる歓び

SNSはじめました!

ブログだけでなくSNSもはじめました。
フォローしてくれるとうれしいです!