美術館で感じる四季の魅力|季節に合わせたアート鑑賞のすすめ

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先月5月に、神奈川県川崎市にあります
岡本太郎美術館へ行きました。

もともとある雑木林や
丘陵地形をそのまま活かした
生田緑地にある美術館。

新緑の木々を眺めながら、
「今の時期に来て良かったな」と
つくづく思ったのです。

今回は、そんな思いから
季節を意識した
美術館選びを考えてみました。

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美術館を通じて「季節」をどう感じるか

地球温暖化の影響か
冬の寒さが緩む一方で
夏は耐え難い酷暑が続く
近年ですが、

それでも日本ではまだ
春夏秋冬と4つの季節が
巡っています。

美術館を通じて季節を感じる。

季節ごとにおすすめの美術館と
その理由も紹介したいと思います。

川崎市岡本太郎美術館

春に行きたい美術館

山種美術館東京国立近代美術館
東京国立博物館などをおすすめします。

理由は、毎年恒例で桜や春にちなんだ作品を
展示する企画をするためです。

美術館に行くついでに
リアルな桜や新緑も楽しみたいならば
公園の中や、庭園がある美術館を選ぶといいでしょう。

花粉症が酷くて、春先は外で過ごすのが好きではない方も
美術館の作品でお花見なら、
外よりは症状も気持ちも落ち着くと思います。

夏に行きたい美術館

暑さを避ける、暑さも楽しむ
という2つの観点で選んでみましょう。

最初は「暑さを避ける」美術館。

2館とも展示室が地下にあることで
地上の暑さから逃れるイメージがあり
個人的に夏に行くのが好きな美術館です。

ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクション
銅版画家の浜口陽三の作品がメインの展示。
メゾチントと呼ばれる技法の、黒を貴重とした
銅版画作品も、暑さを忘れて落ち着く効果があると
感じています。

菊池寛実記念智美術館
陶磁器専門の美術館。
陶器や磁器という素材の
温度的な冷たさを感じられるところも
夏に適していると思っています。

次に「暑さも楽しむ」美術館は、
箱根彫刻の森美術館を挙げたいと思います。

暑さも楽しむなら、屋外が一番。

真夏の晴天時に行ったことがあり
山だからこその日差しの強さや
体力の消耗をヒシヒシと感じましたが、

強烈な日差しの下で見る彫刻というのも
いろいろと気づきがあるものです。

彫りによる光と影のコントラストで
作品が力強く見えたり

金属など光る素材の作品は
反射で眩しいくらいに輝いていたり、

抜けるような青空や
真っ白な入道雲をバックに見る
ブロンズの人体彫刻などは、
その像の内面までもあらわにするような
感覚を持ったり。

展示室にあるときよりも
全体的に作品が生き生きと見えることが
魅力です。

秋に行きたい美術館

「春に行きたい美術館」と同様に
季節感が感じられる立地、展示内容を
選びたいものです。

個人的には春よりも秋のほうが
旅行に行きやすいという事情もあり
旅先のでの美術館巡りもおすすめです。

そして、「芸術の秋」という言葉があるように
秋に開催する展覧会はその年の一推し!
という意気込みが感じられます。

季節感とは離れるかもしれませんが、
所蔵品展ではなく、他館からの作品も豊富な展示や
大型の巡回展などが例として挙げられます。

冬に行きたい美術館

ズバリ、青森県立美術館です。
夏と冬の両方の季節に
訪問したことがありますが
俄然、冬のほうが印象深いです。

理由は雪があるから。

それだけ?と思われるかもしれませんが
雪の効果は絶大です。

①雪に埋もれているように見える美術館へ
雪かきした雪の塀づたいに歩き進む時から
ワクワク感が得られる。

②雪の帽子をかぶったような
「あおもり犬」が見られる。

③雪があることにより、静けさが増し
館内に入ってからもより落ち着いて鑑賞ができる。

④寒冷地の冬場でも、
公共の交通機関で行きやすい

上記3点が、冬の青森県立美術館を
お薦めする理由です。

なかでも④は結構大事なポイントで、
寒冷地の美術館は冬期休館があったり、

山の中など交通が不便な場所では
雪道や道路の凍結の点から
自分で運転していくのも不安なため
冬期でも行きやすい立地は
大事なポイントです。

自分にフィットする美術館で季節を味わう

冒頭に書きました川崎市岡本太郎美術館、
秋には美術館へ続く道のメタセコイヤの紅葉も
とても綺麗なので、実は秋もおすすめです。

どの季節にもそれぞれ良さがありますから
自分の気分や感覚にフィットする美術館で
季節を味わいたいものです。

ただ楽しむのではなく、
もう一歩踏み込んで「味わう」ためには

自分がどの季節が好きなのかを
まず考え、

次に、その季節のどんなところが好きなのか、
考えてみるのもいいと思います。

例えば、夏が好きだとします。

続いて、夏が好きな理由を考えてみます。

夏のギラギラした日差しが好き
夏休みがある
なんとなくワクワクする
入道雲が好き
暑さが好き

次にこんなふうにして
自分の「好き」を考えてみます。

ー夏のギラギラした日差しが好きならば、

ガラス張りで外光が感じられる
造りの美術館に行ってみる。

瀬戸内国際芸術祭のような
屋外を周遊する
アートイベントに行ってみる。

ーなんとなくワクワクする感じを得たいならば、

日本画や陶芸などの
落ち着いた作品ではなく
現代美術を多く展示している
美術館へ行ってみる。

といった感じです。

美術館のホームページなどで
建物や展示室の様子などを見てみて
「ここ良さそう」とか「行ってみたい」など
ピン!と来た美術館へ
行ってみましょう。

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