BGMなどの音楽系YouTubeのタイトルでよくみかける
「ASMR]という単語。
気になっていたので調べてみたら
感覚に関する言葉のようで
視覚や聴覚への刺激によって感じる
心地よさとのこと。
ならば、美術館もASMRになりうるよね。
という前提で、どのような時がASMRか
考えてみました。
ASMRとは何か
ブログを書いたり、事務的な作業をする時などに
BGMとしてYouTubeで音楽をかけることがあります。
ジャズ系の音楽や、川の流れなどの環境音、
シンギングボールなど瞑想系のものを
主に好んで選びますが、
タイトルに「ASMR」と入っていることがあり
「何だろう?」と疑問に思っていました。
Wikipediaによると
ASMR(英: autonomous sensory meridian response)は、人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地よい、脳がゾワゾワするといった反応・感覚。正式、または一般的な日本語訳は今のところ存在しないが、自律感覚絶頂反応(じりつかんかくぜっちょうはんのう)という意味である。一般的な読み方は「エー・エス・エム・アール」だが、「アスマー(エイスマー)」や「アズマー(エイズマー)」と呼ぶ傾向もある。
続きの説明はこちら。
感覚に関する言葉なのですね。
そこで考えたのが
脳がゾワゾワするって
美術館でもあるかな?
ということ。
視覚への刺激によって感じる
心地よさなら
美術館はASMRになる条件が
充分ありそうです。
私が美術館でゾワゾワする時を
考えてみました。
私が美術館でASMRを感じる時
パッと思いついたのは以下の3点。
端正な日本画を見た時
素晴らしい展示空間に出会った時
前衛的な工芸品を見た時

例えば東山魁夷の作品では、
絶妙なグラデーションで緑色や青色が
1枚の絵に混ざり合い、
統合された世界に
端正さを感じています。
こちらは、菊池寛実記念智美術館の展示室で
地下あります。
1階の受付から、螺旋階段で降りていき
展示室に一歩足を踏み入れた瞬間に
「ゾワゾワ」っとします。
展示空間の神秘性や静けさ、秘密めいた雰囲気に
非日常が感じられて「ゾワゾワ」しています。
前衛的な工芸品を見た時に関しては、
工芸品の伝統と前衛が一つの作品に同居している
意外性に感動するのです。
きっともっといろいろなことに
ゾワゾワしていると思いますが
その瞬間は夢中になっているわけですから、
後で振り返って冷静に言葉にするのは
難しいものです。
でもそこをあえて、
がんばって思い出し
振返りができると
自分がどんな美術作品に
反応しているのが分かり
自身の「好き」という感覚を
具体的に知ることができると
思っています。

牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。