梅がモチーフの絵画5選 ポストカードで観る 横山大観からエゴン・シーレまで

今年は梅の開花が遅れ気味だそうですが
早咲きの桜とともに、梅の開花の報道も
耳にします。

そんな時期にあわせて
梅をモチーフにした絵画を
ポストカードでご紹介しましょう。

手持ちのポストカードの中から
今回は5枚、選んでみました。

梅がモチーフの絵画5選 横山大観からエゴン・シーレまで

速水御舟「紅梅」大正11年 高崎市タワー美術館

直近で見た作品。実際は掛け軸に仕立てられています。
枝ぶりがボケのようにも見えます。
とても品のある花の色合いが印象的で選びました。

平松礼二「湯河原の梅林」町立湯河原美術館

こちらは実際見たこともある湯河原梅林の景色。
実景というよりも、満開時の梅林を見た時の
「うわぁ!!!!綺麗・・・」
という感動を表しているのだと思っています。
後方に描かれた山の様子から、夜の梅林のようにも
思われ、神秘的な雰囲気も良いですね。

竹久夢二「梅」 東京はいばら製

絵画ではなく、竹久夢二のデザインした梅を
東京はいばらで採用し印刷したものだったと思います。
鮮やかな色とともに、
切り絵とか版画を思わせる
白抜きの大胆な幹や枝ぶりが印象的。

横山大観「梅花」1929年 松岡美術館

青緑色のウメノキゴケが、幹に趣を与えています。
枝ぶりの躍動感に惹かれます。

エゴン・シーレ「装飾な背景の前に置かれた様式化された花」1908年 レオポルド美術館

上に向いた枝ぶりが梅の木のように見えて選んだ作品。
作者であるエゴン・シーレ(1890- 1918)が生活していた
オーストリアに
梅があったのかどうかも分かりませんが、
梅の木に「見立てて」見てみるのも面白いと思うのです。

まとめ:さまざまに表現される「梅」

5つの作品でさまざまに表現された
「梅」を見てきました。
その「さまざま」がどのようなものか
3つにまとめました。

①「梅」という一つのモチーフでも
作者によって取り上げる部分が違う

梅林のように全体なのか
幹や花といった部分なのか。

②写実的に描かれたものと
抽象化されたもの

比較的見たままの状態を描いた作品と
シンプルに本質を形にしたり、
デフォルメされたものの違い。

③鑑賞者の「見立て」や「解釈」による
独自の見え方

作者の意図や美術史的な文脈とは別に
鑑賞者が独自に感じるもの。

特に③の独自の視点は、
大切にしたいと思っているところです。

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