画家・横山大観の「主食」と言われた日本酒「酔心」(すいしん)。
このお酒の蔵元には、美術館があるのですが・・・
体調が悪い時でも酔心だけは飲めた、というエピソードがあるくらい、
大観の好みにガッチリハマった日本酒だったようです。
詳しい話はコチラから「横山画伯と酔心」
作られているのは、広島県三原市の酔心山根本店。
近所のスーパーで見つけて飲んでみようと、お正月用に購入しました。
「辛口」とポップに書いてあったので、さっぱりしていていいかなと思ったのですが、
いざ飲んでみると、どちらかと言うと甘め。
一緒に飲んだ家族もやはり同じ感想でした。
私が購入したのは「純米吟醸 酔心稲穂」
サイトにベストセラーと書いてあり、酔心の主力商品のようです。
分布図ではど真ん中に位置し、辛口というくくりではなかったので納得。
甘さはあるものの、軽くて飲みやすいお酒でした。
私が「甘さ」と感じていたのは、精米歩合60%という低めの数字から、お米の旨味が効いているのかな?
とも思いました。
大観が同じ酔心稲穂を好んでいたかは分かりませんが、
横山大観という画家に思いを馳せながら、美味しく頂きました。
大観は酒代とは別に、酔心を仕込んでくれることへの感謝でしょうか、
山根本店様へ毎年1枚ずつ絵を寄贈していました。
そこで「大観記念館」という美術館が、本社の敷地内にあるのです。
Webで調べると、3年毎の文化の日だけ開館するという、開かずの美術館な様相。
以前私が電話で確認したときには、しばらく開ける予定はありませんと言われたので、
3年毎の文化の日の開館も、本当かどうか分かりません。
もう、しょんぼりです。
開けてくれー!見せてくれー!
これが、今日一番言いたいことでした。
(お酒を買ったことで、ここに美術館があることも思い出しちゃいました・・・)
*記事中に挿入のポストカード写真は、寄贈の作品とは関連ありません。
横山大観「夏之不二」足立美術館所蔵です。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。