目黒区美術館 包む – 日本の伝統パッケージ 2021.9.5日まで 身の回りの素材を使った量産品のこだわりの「包む」が見られる

過剰包装とか簡易包装とかいう世界には、はめられない

「包む」という文化を見ることができる展覧会です。

もくじ

  • リバイバル企画展?
  • 実用性を超える「包む」の装飾性
  • 美術館情報

目黒区美術館_包む

リバイバル企画展?

この展覧会のことを知った時に、東京・六本木にある

21-21 DIGHN SIGHTで開催される企画みたいだと思いました。

展示物はアートディレクターの岡秀行さんのコレクションで、

目黒区美術館に寄贈されたもの。

和菓子やお酒、お土産物の、自然の素材を活かしたパッケージに魅了されて、

コレクションを始めたそうです。

実は岡さんのコレクションで2011年に目黒区美術館で展覧会を開催し、

それが縁で寄贈されたそう。

よって、2021年開催の本展はリバイバル企画展なのかな?とも思っています。

目黒区美術館_包む

実用性を超える「包む」の装飾性

「素材の良さや性質を活かし、それを超えないような使い方をしている」

キャプションに書かれていたこの文章は、とても印象に残りましたね。

竹、笹、陶、紙、木、藁などの自然素材を使った包装が、

素材別に展示されているのですが、

製品と素材の組み合わせがポイントの一つかなと思います。

例えば日本酒を入れるための装飾性の高い陶器があるとして、

それを割れないように包む藁は、実用的な理由で選ばれる、

けれど仕上げには、日本酒の原料であるお米の稲穂が飾りとして付いている。

意図的なのか、偶然の流れなのかは分かりませんが、

実用と装飾の境界線があいまいで、

実用的な理由で素材を選んだり、包み方を考えたりしているうちに、

結果として装飾性もある、という状態になっているように見えるのです。

いまいちど、キャプションの文章に戻り、

「素材の良さや性質を活かし、それを超えないような使い方をしている」

でも、できあがった包装は、

素材の良さを超えた、装飾性も持ち合わせたものになっていると思うのです。

この不思議さが、私の印象に残る理由かもしれません。

目黒区美術館_包む

美術館情報

目黒区美術館

東京都目黒区目黒2−4−36
開館時間:10:00-18:00
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合は翌日)

包む – 日本の伝統パッケージ展は2021.9.5(日)まで開催です。

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