夏らしく、夕立ちの日が多いこの頃です。
外出中に遭遇すると、気分が下がるだけでなく
交通機関に影響がでたりと、やっかいなことと
思いがちですが
野菜を育てている今年の夏は、
受け止め方が変わりました。
夕立は、家庭菜園の
茄子とゴーヤにとっては
恵の雨です。
連日、昼間は35度超えの夏日ともなると
朝夕と2回の水やりが必要です。
地植えにしていても、土が乾いてしまい
葉がシナっとしおれ気味になったり、
茄子の実は皮にうっすらと
シワが寄ってしまうほど
乾燥は野菜にとって
ダメージなのだと実感しています。
夕立が降ると、単に夕方の水やりを
しなくて済むだけでなく、
苗が全体にイキイキとしています。
加えて、翌日の暑さにも
苗が耐えているのがわかります。
ジョウロやホースで水を撒くくらいでは、
地中深くまで水が行き届かないのでしょう。
近年は「夕立」という
風情のある雨の降りかたではなく、
「ゲリラ豪雨」という言葉にみられるように
災害級の雨も多くなりました。
ただの自分勝手と言えば
それまでですが
今年の夕立は、
私の野菜たちにとっては
恵みの雨。
ありがたい雨です。
私の家庭菜園にとっては良いことでも、
一方では災害にもなり、
誰かの畑や田んぼには害になる。
野菜を育てたことで
にわかに意識するようになった、
自然の営みとの共生です。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。