広告
2026年、年明け最初の美術館巡りで
サントリー美術館の「根来 赤と黒の漆」展に
行ってきました。
まだお正月モードなのか館内は空いていて
静かな展示室でシブい「根来」(ねごろ)を
じっくりと鑑賞。
根来を見たことはありましたが
まとまって見られたことと
作る工程を知ることができたことが
とても有意義でした。
本展覧会は2026年1月12日(月祝)で
終了していますですので、
サントリー美術館でこれから開催する
1年間の展覧会スケジュールを終わりに書きましたので
ご覧ください。
広告

根来(ねごろ)と呼ばれる漆器
展示されていたのは、
鎌倉時代から南北朝時代を経て
室町時代にかけて作られた古い漆器。
その多くは寺院で使われていたもので
僧侶の食事や特別な儀式の際の食器、
あるいは仏具として実用されていたもの。
これらの漆器は根来(ねごろ)と
呼ばれていますが
どこで作られたのかは
特定されておらず、
和歌山の根来寺付近が
発祥という説が有力なものの
他の地域でも似たような
漆器が作られていたため
確定していないとのこと。
ただ呼び名は根来寺説からとって
「根来」としているそうです。
元々は実用品でしたが
根来に魅力を感じ、すでに美術品として
見ていた人も多くいたのでしょう、
近代になると美術品としても
扱われるようになり
白洲正子や黒澤明ら文化人の旧蔵品や
「民藝」の提唱者である柳宗悦の著作に
取り上げられていることを
展示で見ることができました。
時間をかけて作られる根来の工程
見ていてとても分かりやすく
興味深かったのが、
根来の製作工程を10段階に分けて展示したお椀。
本来は20以上の工程があるそうですが
主な工程に凝縮したもののようです。
最後、表面に赤いの漆を塗るまでに、
下地の塗りに続いて、黒い漆を塗る工程が
大半を占めていて、
下地が丁寧に作り込まれていることが
分かります。
寺院での実用品として
日々使われることを前提に、
しっかりとした堅牢な
下地を作ることが
何百年も経った今でも残っている
理由なのかもしれないと思っています。
使い込むうちに現れる独自の表情
あえて「表情」という言葉を使いたい
使い込むことであらわれる独自の表情
それは、下地の黒が覗くようになり、
味わいが生まれてくる様子です。
表面の赤い漆が剥がれ方や
剥がれる範囲の大小で
模様のようになるのです。
この投稿をInstagramで見る
最初は4脚で同じ赤い器であっても
時間と共に変化し、それぞれ独自の風合いを
増していきます。
セット物なのに、一つ一つが別の器のように
変化する。
そんな変化こそが、根来の魅力なのだと
見ていて実感しました。
美術館情報
「根来」展は会期終了のため
2026年〜2027年のこれから開催する
展覧会スケジュールを書いておきます。
2026年4月22日(水)~6月21日(日)
ゴールドマン コレクション 河鍋暁斎の世界
2026年7月8日(水)~8月30日(日)
眼のごちそう 食器(仮称)
2026年9月16日(水)~11月8日(日)
逸翁美術館名品展(仮称)
2026年12月12日(土)~2027年2月7日(日)
法華経の美術(仮称)
ご興味のある展覧会があれば
是非、行ってみましょう。
現在、美術館は改修工事中で
2026年4月21日(火)までは休館です。
ミュージアムショップとカフェにつきましては
営業日が変則的なため、確認してから行きましょう。
〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜〜*〜
〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウン ガレリア3階
電話: 03-3479-8600
開館時間:10:00 – 18:00(金曜日は20:00まで)(入館は閉館30分前まで)
休館日:火曜日、展示替期間、年末年始
観覧料:展覧会により異なります(詳細は展覧会ページでご確認下さい)


