屋外彫刻、またはパブリックアートと呼ばれる彫刻作品について書いてみました。
今回は「噴水編」。
噴水により見え方が変わる様子を、見てみましょう。
作品の設置場所
この作品は、淀井敏夫作「鷗」(かもめ)です。
日比谷公園の端っこ、「かもめの広場・郷土の森」に設置してあります。
西幸門のところです。
噴水に囲まれた作品を見てみよう
美術館の展示室でなく、公共の場所に設置されている屋外彫刻は、
良くも悪くも周囲の環境に影響を受けます。
今回は「噴水編」。
噴水の中に設置された「鷗」を見てみましょう。
水が出ていない状態。全体が見渡せます。
噴水の水の高さが段階的に変わるので、それにより作品の見え方も変化しますね。
噴水が最大級に噴射されています。水しぶきにカモメが舞っているようです。
写真はお天気が良い2月の、昼過ぎに撮影したもの。
すでに影になっていて作品は暗く写ってしまいました。
まだここも日比谷公園なので、背景は木々が多いですね。
落葉樹は茶色になっていたり、葉がない木もあります。
新緑の時期に撮影すると、かなり違った感じに見えると思われます。
屋外彫刻が設置されている場所
よく設置されている場所としては、公園や道路の植え込み、
駅の通路や大きなビルのエントランス、
学校の校庭など、
よく見ていると、普段歩くところに設置してあることも多いです。
気づいているかな?
こんな環境が作品の見えかたを変える
他に屋外彫刻が影響を受ける環境として、以下のようなものが挙げられます。
- 太陽の光(アルミなど反射する素材だとなおさら)
- 季節(冬に雪が積もった時など)
- 植栽(木の葉が茂っているか枯れ木か、花が咲いているか)
- 許容範囲内のいたずら(服を着せられたり、帽子を被せられたり。)
意外と気づかずに通り過ぎている屋外彫刻。
先にあげた、屋外彫刻がよく設置されている場所を通る時には、
気をつけて周囲を見回してみて下さいね。
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日比谷公園でランチするなら、こちらはいかがでしょう。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。