出てくる出てくる抽象画 【アーティゾン美術館】 実は抽象画のコレクション歴が長いことを知る

アーティゾン美術館は
意外と抽象画を多く所蔵していると
あらためて思っています。

先日、抽象画がメインの展覧会
ABSTRUCTION(アブストラクション)展
(2023年8月20日で会期終了)を見た時の
気づきです。

意外と抽象画を多く所蔵していると思った理由

 
「意外と抽象画を多く所蔵している」

「意外と」と思ったのは、
アーティゾン美術館になる前の
ブリヂストン美術館時代から

印象派の作品と、

美術館創立者である
石橋正二郎氏の出身地、
福岡県久留米市に因み

青木繁坂本繁二郎とその周辺の
作家の作品がメインであり、

美術館活動としても主軸なのだろうなと
思っていたからです。

それにプラスして、
アーティゾン美術館になってから
抽象画の存在感の大きさに
気づくようになりました。

実は抽象画のコレクション歴は長いようで
収蔵点数は多い模様。

ひょっとするとブリヂストン美術館の時よりも
展示スペースが増えたことで、

抽象画も展示できるように
なったのかもしれません。

所蔵品で私が一番好きな抽象画

まだブリヂストン美術館だった頃から
私の一番好きな抽象画の作品は、こちら。

ザオ・ウーキー「07.06.85」1985年 石橋財団アーティゾン美術館

縦114.8cm、横195.2cmと
サイズが大きい作品なので、

収蔵庫に収まるスペースがなく
いつも展示されていたという噂もあり・笑。

確かに、行くといつも展示されていた
イメージがあり、
馴染みのある作品です。

今展覧会では、馴染みの所蔵品から、
初めてみる若手の作品も展示。

鍵岡リグレ アンヌ「Reflection p-10」2023年 作家蔵

展示エリアは絵の具の匂いが充満していて
できたてホヤホヤ、

「今、現在」の作品であることが
匂いにより体感できます。

私が思う抽象画の魅力とは

私が抽象画の良いと思う点は、
自由な解釈ができるところ。

見る日によって、
気になる部分が変わったり
見え方が違ってくることです。

例えば前述の私の好きな作品である
ザオ・ウーキー

ザオ・ウーキー「07.06.85」1985年 石橋財団アーティゾン美術館

たいていは、青の印象が強く
おのずと水のイメージ、
特に海に見えることが多いです。

海底から渦が巻き起こっている感じ。

海底の砂が見える、海の浅い場所だったり

逆に、濃い青色からイメージした
海の深い場所に見えたり。

水槽のように人工的に作られたものを
俯瞰しているように見えることもあれば、

中心部分のすこし黒っぽいところが
フォーカスされて、
「梅の花が咲き誇る山里の村」に
見えたこともあります。

自然と自由な解釈が出てくる。

これは抽象画のなせる技であり、
魅力の一つでしょう。

新たな所蔵品が増えることに期待

私が今後期待し、楽しみにしているのは
アボリジニアートのコレクション。

オーストラリア先住民の
アボリジニアートのコレクションも
始めているようです。

文字を持たないアボリジニの人々は
水のある場所や教訓、言い伝えなどを
絵によって記録したと聞いたことがあります。

ですから、一概に抽象画と
呼んでいいのかは分かりませんが、

今後も充実していくであろう
アボリジニアートも含めた
抽象画コレクションが
ますます楽しみです。

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