毎年、年末年始のお休みに入ると、その年の美術館行き納めの日を1日作るようにしています。
昨年末は鎌倉へ。
2つもリニューアルした美術館があり、行っておきたい場所でした。
豊かな時間を過ごす美術館
鎌倉にある美術館は、30分~1時間かからない程度の規模の小さな施設です。
鎌倉街道から小町通り沿いに集中してあるため、効率よく1日で6つもの美術館に行くことができました。
ジャンルも色々。
ご興味ある美術館がありましたら、出かけてみましょう。
JR横須賀線、北鎌倉→鎌倉駅へ進む順になっています。
- 北鎌倉 古民家ミュージアム
- 北鎌倉 葉祥明美術館
- 神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
- 鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム
- 鎌倉歴史文化交流館
- 鏑木清方記念美術館
北鎌倉駅徒歩2分。
線路沿い円覚寺のすぐそばにあります。
築100年以上になる古民家を展示スペースにしている美術館。
東京駒場にある日本民藝館のような、落ち着いた佇まいが素敵な美術館です。
絵本作家・葉祥明さんの原画や絵本がみられる美術館。
絵本作家といっても、子供だけでなく、大人にも通用する作品を書かれている方なのだと知りました。
油彩の人物画の展示もあり、むしろこちらの方に葉祥明さんの本質があるのではないかと感じました。
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リニューアルでしばらく休館していたので、久しぶりの訪問。
私の好きだった展示室の木製の壁が、白い壁になってしまったのは少々残念ですが、「近代」を幕末から戦後までと広い時代で捉えた作品の展示で、見応えあるところは変わりありません。
鎌倉で一番、純粋に美術館としての機能を備えたところです。
元は神奈川県立近代美術館・鎌倉館。
神奈川県と鶴岡八幡宮との契約が満了になったことから、美術館機能は前述の鎌倉別館へ移転させ、建物と周辺をリニューアルして、鶴岡ミュージアムとして生まれ変わりました。
鎌倉の歴史や成り立ちとともに、企画展もおこなう施設です。
建物内外とも明るく、広々となり、いい感じにリニューアルされたなと、ほっと一安心です。
扇ヶ谷という、住宅地の中にある鎌倉市立の施設です。
こちらは鶴岡ミュージアムよりもさらに詳しく、鎌倉の歴史を古代から知ることができます。
源頼朝以前の鎌倉や、街がどのように盛衰を繰り返してきたか、観光地や文人たちが集まる場としての変遷なども知ることができます。
地味な佇まいですが、内容が濃く、鎌倉を知るには最適な場所。
空いていれば神奈川工科大学との協働で作成された、源頼朝が建立した今はなき永福寺(ようふくじ)の在りし日の姿を、VR体験することができます。
画像がとても綺麗なのでオススメです!
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晩年画家が暮らし、アトリエとして使用していた場所を、美術館にしています。
小町通りから一本道をはいり、どこかお宅を訪ねるような、親しみをもって入る美術館。
著名な画家ほど、作品は美術館やコレクターの手に渡りますから、こちらには傑作が展示してあるわけではありません。
このように画家が暮らしたり、アトリエとして使った場所では、画家の生活や人となりに、思いを馳せるのに適していますね。
お腹を満たす美味しいもの~ランチ編~
小町通りからちょっと入った便利な場所にある、ブランチキッチンにて。
年末平日の13:00過ぎに入店。
すぐに席に案内されましたが、店内は8割方、席が埋まっていたので、休日は混雑が予想されますね。
サーモンのタルタルを頂きました。
上にポーチドエッグがのっており、見た目よりもボリュームがあり満足。サーモン部分は塩気が強いのですが、フレンチトーストがほんのり甘いので、トータルでバランス良しです。
食事を頼むと、付いてくるフレンチトースト。デニッシュ生地のパンで、厚みもあるので、量的に満足。甘めが抑えてあるため口も飽きずに、メインのサーモンタルタルと共に、完食。
量、味、お店の雰囲気や店員さんにも満足です。
ふらりと立ち寄った場所
鶴岡八幡宮へ。
鶴岡ミュージアムも敷地内にありますし、せっかくなのでお参りに伺いました。
境内は至るところでお正月準備がなされ、通常と違った雰囲気です。
お賽銭箱も白い布がかかった横長に大きな箱。
海外からの観光客の方は、お参りをする訳ではないのに、お賽銭箱のあたりに溜まっているので、これはちょっと迷惑でしたね。
お参りをする日本人も意外と多く、なんだか忙しない雰囲気(これが年の暮れというものか)。
もっとゆっくり普段にお参りしたいものですが、こちらが空いてる日はあるのでしょうか?
お腹を満たす美味しいもの~ おやつ編~
以前、友人と鎌倉へ来た時に店休日で、いつか来たいと思っていた納言志るこ店へ。
店名のとおり、お汁粉が看板メニューですが、冬は季節メニューでお雑煮があったり、あんみつ、みつ豆など定番甘味のあるお店です。
年末の平日16:00位に入店ですぐに入ることができました。
観光客と常連さんとが入れ替わり立ち替わりで、常に店内は満席。
私が食べている間も、タイミングによっては少し並ぶ方がいるほどでした。
ただし、長居するタイプのお店ではないので、回転はいいと思います。
名物の田舎しるこを頂きます。
使い込まれたお椀と、緑色が鮮やかな湯呑が登場。箸休めはきゃらぶき。
蓋を開けると、「うおっ!」。こんなに盛り盛り、並々と入っている。接写で撮影しているせいもありますが、蓋を開けた時の感動はこのくらい近寄らないと伝わりません。
食べかけ写真で失礼します。お餅が出てきたので撮影。普通の角餅の半分くらいの大きさの焼き餅が出てきました。香ばしい香りもいっしょに頂きます。
小豆は甘いけれど、甘すぎずで、最後まで美味しく頂けます。
そうそう、お茶もとても美味しく、おかわりを頂きました。
次回は、粒なしのお汁粉を食べてみようかな。でももう一度、この小豆が食べたいかな。
納言志るこ店、また行きます!ごちそうさまでした。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。