え!!
こんなところにも作品が展示?!
そんな遊び心と驚きに満ちた
「須田悦弘展」が渋谷区立松濤美術館で開催中です。
(2025年2月2日まで)
独特な趣がある展示空間を持つ
こちらの美術館と、
須田悦弘さんの作品のコラボレーション。
撮影が可能な展覧会でしたので、
その魅力が少しでも伝わるよう
写真を多めにご紹介します。
作品からにじみ出る温もりと驚き
作品はすべて木を材料とした木彫で、
ほとんどが朴の木から作られています。
木のぬくもりが感じられると同時に
その精密さに、いちいち驚いてしまいます。
展示空間がもたらす宝探しのような楽しさ
見逃しそうになった作品がいくつかありましたが、
他の鑑賞者の方が見ていたり、
写真を撮っていたことで、気づけた作品もありました。
荷物を預けるロッカーの一つを使って展示。


空間の中で生きる作品たち
こちらの美術館の展示空間が
独特で、魅力があると
常々感じていましたが、
今回の須田悦弘展でも
展示室の空間と作品の
素敵なコラボレーションを
感じることができました。
特に2階の展示室は、
グレーの壁や絨毯に
大きなソファが置いてあり
サロンとして使われていた
面影を残すクラシカルな空間。
いい風味を持っています。
空間を感じることは、
作品を見ることと同じくらい大切で
展覧会の面白さにまで
影響するように思います。
空間の魅力を体感でき、
空間が鑑賞に与える影響が分かる
企画と美術館とのコラボレーションが
本当に魅力的でした。

牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。