三館合同キャンペーン
「秋の三館 美をめぐる2019」
三館とは、都内にあります三井記念美術館(中央区)根津美術館(港区)五島美術館(世田谷区)のこと。
このキャンペーンお特感があるので内容だけでなく、見どころ、活用どころなど考えてみました。
キャンペーンのチラシには「今年も」と書いてあり、少なくとも昨年も、このイベントが開催されていたことが伺えます。
このテの美術館同士が連携するイベントは、各美術館HPやチラシを見ないと気づけないこともあり、見つけにくいですね。
今回はピンポイントで三井記念美術館のHPに「たまたま」アクセスして、知ることとなりました。
キャンペーンチラシのPDFファイルはコチラから。
もくじ
- キャンペーンの特典
- 対象の各館の展覧会
- ココが一押し!キャンペーンの魅力
- キャンペーンをきっかけに、他の美術館にも行ってみる
キャンペーンの特典
- 三井記念美術館(中央区)根津美術(港区)五島美術館(世田谷区)
どこか1つの美術館に行って、半券(観覧済の入館券)を貰うと、他の2館の展覧会が100円引きで見られる。 -
キャンペーン期間中に3館へ行き、半券(観覧済の入館券)を集めると、次回の各美術館の次回展覧会がどれか一つ、無料で見ることができる。(←これ嬉しいですね)
対象の各館の展覧会
- 三井記念美術館
茶の湯の名碗「高麗茶碗」2019年9月14日(土)~12月1日(日)
朝鮮半島で普段使いのために焼かれた椀ですが、桃山時代の茶人たちにより、茶碗として使われるようになったもの。歪んだ形や装飾の少ない素朴さが魅力です。私は、生成りとクリーム色の中間のような色合いが、好きなところです。
- 根津美術館
「江戸の茶の湯」2019年11月16日~12月23日(月)
江戸時代に千家流の茶道を江戸に広め、不白流の祖となった、川上不白。生誕300年を記念した展覧会です。
茶人の使う道具やその組み合わせには人柄が出るそうですが、作品から不白はどんな好みを持った人だったのか、想像してみましょう。
- 五島美術館
「美意識のトランジョン(過渡期)」
十六世紀から十七世紀にかけての東アジアの書画工芸
2019年10月26日(土)~12月8日(日)
「過渡期」とは「古いものから新しいものへと移り変わっていく途中の時期。」(コトバンクより)日本では安土桃山時代~江戸時代にかかります。東アジアの中には日本も含まれていると思いますが、諸外国との関係、戦乱の世で美意識がどのように変化したのか。そんな視点をもって見るのもいいでしょう。
ココが一押し!キャンペーンの魅力
- 展覧会のテーマが統一していて見やすい
今回は3館とも、工芸品に統一したテーマの展覧会。
特に茶碗は3つの展覧会で共通して展示されますので、見比べて、作られた時代や技法の違いなどを見つけるといいですね。 -
3館とも実業家が作った美術館。
三井記念美術館と根津美術館は、美術館自体の作りも見どころですし、
元自邸の五島美術館と根津美術館ではお庭の散策も忘れずに。 -
根津美術館と三井記念美術館には併設のカフェがあります。
ランチ・お茶ともにできますので、是非入ってみましょう。 -
自分で考えずに3つの美術館に行ける。
美術館に行く習慣がないと、どこに何を見に行けばいいのか迷うもの。
このようなキャンペーンを利用して、美術館巡りをしてみましょう。 -
1日に3つ行くのも良し、一つずついくのも良し。
3館のアクセスが良いため、1日で回ることも可能です。
五島→根津→三井記念の順に回るのがオススメです。
理由は、根津美術と三井記念美術館にはカフェがあるので、ランチ、お茶とできるから。
キャンペーンをきっかけに、他の美術館にも行ってみる
三井記念美術館+アーティゾン美術館(2020年1/18日開館)
根津美術館+表参道周辺の美術館
(岡本太郎記念館・太田記念美術館など)
五島美術館+静嘉堂文庫美術館
どの組み合わせも、徒歩や公共の交通機関で行けますので、お試しくださいね。
いろいろと紹介し過ぎたでしょうか(笑)。
一つの美術館へ行く、その行動から枝葉のように他の美術館に行くことに広がるということを、まずは感じていただければと思います。
ご紹介した中には、いよいよ今週末から始まる展覧会もありますので、計画を立ててみましょう。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。