紅葉が綺麗だった根津美術館で平和を感じた一日 北宋書画精華展にて

普段から外国人の多い
根津美術館ですが

今展覧会では、
中国語らしき言葉を話している方々が
多く来館していて

あーだこーだとにぎやかに
お話しされているグループを
目にしました。

異国で見る自国の書画は
かれらの目に
どのように写るのでしょう。

そんな展示室の風景をみていて
ふと感じたのは、

「美術館ってとても平和なところだな」
という感覚です。

政治や経済という切り口だと
ギスギスする国でも、
美術館ではあまり違和感は感じない。

どこの国の人であれ
同じ作品を見て

こんなふうに感じた
思った
考えた、と

それぞれが自分の意見を持つのは
当たり前。

それが争いや亀裂を生むことはない。

多様性という言葉がなくとも
多様性が担保されている
空間なのだ。

自分と違う意見があっても、

それは自分を傷つけたり
相手との軋轢を
生むものではない。

相手を自分を理解し、
多様性を理解し、

それらを体感するものとして存在し、
機能しているようだ。

実際、来館している人たちと
対話をするはずもないので

あくまでも、
「美術館ってとても平和なところだな」
という雰囲気を感じたということ。

あらためて美術館という
空間の持つ力を意識しました。

帰り際に庭園をひと廻りすると
真っ赤に色づいた紅葉の木。

群生で植えていないので
1本1本をしっかりと
愛でることができます。

庭の素晴らしい風情も
あらためて感じた訪問でした。

出光美術館静嘉堂文庫美術館で見た
北宋、南宋の磁器に関連して、

この時代は文化活動が
充実していた時期だったのかと

急に根津美術館の企画展も気になり、
行くことにした「北宋書画精華」展にて。

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