企画展の内容にかかわらず、
定期的に行きたくなる美術館があります。
企画展ありきではなく、美術館ありき。
私にとっての基準とそれを満たす
都内のオススメ美術館について
書きました。
美術館へ行くときの基準
美術館へ行くとき、
何を基準にその美術館へ行こうと
決めているでしょうか。
多分ほとんどの方が「企画展を見に行く」
ことを基準にしていると思います。
もちろん、私もそのケースが多いです。
マティスの珍しい作品が見られるから。
フェルメールの初来日する作品があるから。
国宝が公開されているから。
このような話題性に引っ張られて
見に行くこともあります。
ただし、企画展の内容にかかわらず
定期的に行きたくなる美術館というのも
あるのです。
企画展ありきではなく、美術館ありき、です。
定期的に行きたくなる美術館とは
私なりの基準は以下の5点です。
・収蔵品を中心にした企画展
・専門性が高い
・規模がこじんまりしていて、
落ち着いた雰囲気がある
・1時間以内で見終わる展示ボリューム
・アクセスが良い
中でも最初の2つ、
「収蔵品を中心にした企画展」と
「専門性が高い」という基準はつながっていて、
各美術館の大きな魅力となっています。
具体的に都内のどの美術館かというと
下記の5館がオススメです。
カッコ内は各美術館の専門性を
書きました。
戸栗美術館
(古伊万里・伊万里焼・鍋島焼が中心の陶磁器)
日本民藝館
(思想家・柳宗悦の審美眼で選ばれ「民藝」という
ジャンルに位置づけられた、陶器や着物などの
日常使われる道具やもの。)
山種美術館
(近代日本画)
ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクション
(銅版画家・浜口陽三と南桂子の作品展示)
太田記念美術館
(浮世絵)
記事を書くきっかけは戸栗美術館
この記事を書こうと思ったきっかけは、
久しぶりに戸栗美術館へ行き、
企画展ありきではなく、美術館ありき
という気づきがあったからです。
「そう言えば最近行ってないな」と
ふと思い出して行きました。
企画展の内容は調べるものの、
その内容で行く、行かないを
決めるわけではありません。
例えるなら、1年に1回しか合わなくても、
なぜか心が通い合っていると感じる
友達みたいな存在です。
理由や用事がなくても、
お互いに連絡を取り合って会う感じです。
現在は「古伊万里のあを」展が
2023年7月7日から開催中。
見たことのある収蔵品の展示も多いと思われますが
あらたな切り口で知ることができそうな展覧会。
友達の知らなかった一面を
知る感覚で見られそうです。
明日7/7(金)より、『古伊万里の「あを」-染付・瑠璃・青磁-』が開催されます。
涼やかな色彩の古伊万里約80点を年代順にご紹介しております。今展会期中も、金曜日と土曜日には夜間開館を実施。20時までゆっくりご鑑賞いただけます(最終入館は19:30まで)。 pic.twitter.com/Hbv0irFpTL
— 戸栗美術館 (@toguri_museum) July 6, 2023
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。