東京都台東区の上野公園にあります東京都美術館で開催中の「奇想の系譜展」(4/7(日)まで)に行き、感じたこと。
それは純粋に作品を見ることができること。
キャプションが少なく、あっても太字でシンプルに要点が書いてあり、いくつかの作品に付いているだけです。
多分展覧会にとって重要な作品、目玉の作品だと思うのですが、「キャプションがあまりないな」という感覚を持ちます。
作品を見ることに集中できたことで、満足度の高い展覧会となりました。
作品を見て、凄さ、綺麗さを感じてね、という配慮を感じ、その通りに作品をよーく見て、「おお!細か過ぎるところまで描いてある!」とか「300年以上も前の作品なのに、どうしてこんなに色が綺麗なの?」とか心の中で感嘆しながらの鑑賞となりました。
展覧会タイトルにも使われている「奇想」とは「思いもよらない考え」、「普通には思いつかない変わった考え」、という意味。
そんな「奇想」を思う存分実感できるように、「作品をよく観る」という鑑賞の原点を味わえる展覧会です。
説明がもう少し欲しかった、さらに詳しく知りたいという方は、
この展覧会の元になった本、辻惟雄先生の「奇想の系譜」を読むことをおすすめします。1階ロビーの方のショップで購入できますよ。
もちろん、私も買いました。読むのが楽しみです♪
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。