先日、朝活でこの絵についてみんなで感想を述べているうちに出た解釈が素晴らしかった。
「杖をついた老人のようだ」
師である小林古径の七回忌法要の折、京都の醍醐寺に立寄り、そこで見たしだれ桜がきっかけでこの絵は生まれている。
老木を思わせる枝を支える棒
画面中央に描かれた桜の幹
向かって左側だけに伸びた根幹
1人で鑑賞していた時は、気づかなかった視点ばかり。
この視点から、土牛は晩年の師・小林古径をこの桜に見ていたのだろうと思う。
今日の問いかけ。
誰かと一緒に美術館へ行き、感想を言い合おう。
お互いどんな視点で見ているか、話してみよう。
東京都渋谷区の山種美術館にて2019年3月31日まで展示されています。
奥村土牛(1889-1990)現東京都中央区生まれ
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美術館に行けば必ず立ち寄るミュージアムショップ。そこで気に入った絵葉書を買うことが多々あります。購入する基準は印象に残ったもの、好きなものはもちろんのこと。絵葉書のサイズになっても展示室で見た時と同じように見えることです。手許にある絵葉書になった作品たちを、その日の気分で選んで鑑賞していきます。
![真理子](https://mariko7.com/wp-content/uploads/2019/01/1228MN_003-100x100.jpg)
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。