今月の枝物の「りょうぶ」。
漢字で書くと「令法」となります。
この字にかなりの違和感があったので、名前の由来を調べてみました。
皐月の花材
- 令法(りょうぶ)
- クレマチス
- 撫子(なでしこ)
令法の量が多くて、ボリュームあるいけばなになりました。先月同様に緑が目に入るので、爽やかな感じです。
白くて小さな花が続々と咲き始めています。
クレマチスは種類が多いので、咲くとどんな花なのか、早く見たいですね。シックな紫色です。
令法のボリュームに圧倒されている感じもありますが、アップで見ると優しい色ながら、鮮やかさもあるピンク色です。クレマチスの紫と合う配色ですね。
令法(りょうぶ)名前の由来を調べてみた
花材の表記を自分が覚えるのも兼ねて、漢字で書くよういしています。今月の枝ものである「りょうぶ」。漢字で書くと「令法」となるようですが、かなり違和感があるので、由来を調べてみると主に2つの説があるようです。
①平安時代に出された官令=令法が由来とする説。
若芽が食用になるので、農家に対し、一定面積に「りょうぶ」の木を植えて、飢饉に備えて乾燥した葉を備蓄するようにと令法が出されたことから、令法=りょうぶとなったとする説。
②花の形が龍の尾に似ているので、龍尾=りょうぶと訛ったのではないかとする説。
へぇ〜!こんな由来があるのですね。
因みに、令法の若芽は乾燥させる以外にも、生葉を蒸してから炊き込みご飯にしたり、天ぷらにして食べることができるそうです。甘味があるようですよ。
また変わった由来の花材がありましたら、調べてみますね。
参考にした主なサイトは下記になります。
後日のいけ替え
令法が枯れてきたので、いけ直しました。枯れかかっても、花が落ちない不思議な枯れ方でした。全体的にドライフラワーになっていくような感じです。
クレマチスは全開!
陽の当たらない室内で咲いた撫子は、色が白っぽいです。日光がないとピンク色にならないのかな?
卯月(4月)のいけばなも、どうぞ。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。