千葉市美術館 千葉県千葉市 宮島達男クロニクル1995-2020 人生あと何日生きる?と問われる参加型の作品が後からジワジワ効いてくる

千葉市美術館で12/13(日)まで開催中の「宮島達男クロニクル1995-2020」の展覧会所感と美術館の紹介。

人生あと何日生きる?と問われる参加型の作品が、後からジワジワ効いてきました。

もくじ

  • 社会活動家のような宮島達男さん
  • DethClock に参加
  • 美術館情報
  • 併せて行きたい私のオススメ美術館

社会活動家のような宮島達男さん

美術家・宮島達男さんの個展。

ご自身の作家生活を振り返って、変化が大きかった1995年から現在までをひとつのまとまりとして「クロニクル」(年代記)として企画した展覧会です。

一度社会人になってから藝大に入り、美術家となったり、

時の蘇生柿の木プロジェクトに賛同し、美術と関係ないのではという周囲からの批判めいた疑問にも臆せず、

国際的な問題や東日本大震災などの自然災害にも目を向ける。

このような活動や行動からは、美術家というよりも、社会活動家という印象を受けました。

DethClock に参加

宮島達男さんと言えばこれ!

と、私が思っているのは、LEDデジタルカウンターを使った作品。

こちらは東京都現代美術館に設置されている作品です。

1から9までの数字が、カチカチ、チカチカ、様々な速さで点滅しています。

人の人生、物事の進み具合って、各々のペースで動いているのだということを可視化しているよう。

その可視化がストレートに我が身に刺さってきたのが、今回の展覧会で体験した「DethClock」という作品です。

展示室に1台のパソコンが置いてあるので、名前・生年月日を入れます。

次の画面で、「死ぬ日をいつにしますか」というような質問がでてくるので、自分で決めて入れるのです。

とっさに聞かれるとオタオタしてしまいますが、とりあえず100歳まで生きてみようかと死ぬ日の年月日を入力(結局計算間違いで105歳まで生きる設定になりましたが・・・)、

エンターを押すと、展示室の壁一面に自分の写真と、今日から死ぬ日までの時間が出てきます。

コンマ以下1桁部分が、カチカチカチカチと死ぬ日に向かって減っていき、一桁目が続いて減る。

刻々と減っていく数字を見ていると、胸が締め付けられる感じです。

今、私は数字を見て「死に向かって行く方」にフォーカスしていますが、

この作品が言いたいことは、実は逆のこと。

死ぬまでの時間を数値化して見せることにより、

あなたの人生無限じゃないですよね、だからしっかり生きましょうよ。

ということを言いたいのです。

ぼんやりとしたセピア色の自分の写真が、切なく見えて仕方ないのですが、

「人生有限である」ということを思い出す時に、見返そうと思います。

壁一面に映し出された自分の結果は撮影が可能です。

ご興味ありましたら、会場に足を運んでみてくださいね。

宮島達男クロニクル1995-2020」は千葉市美術館にて、2020年12月13日(日)まで開催です。

美術館情報

千葉市美術館

千葉県千葉市中央区中央3−10−8

1995年11月開館。

今年25周年の節目にリニューアルをして、2020年7月あらたに生まれ変わりました。

開館当初は中央区役所との複合施設として作られましたが、今回のリニューアルで全館美術館となりました。

11階のレストラン、1階のカフェ、地下1階のちょい呑み処(これ面白いですね)、ミュージアムショップなども新たにオープン。

建物もクラシカルで素敵なのですが、旧川崎銀行千葉支店で、戦前に建てられたものだそうです。

エントランス付近は外も中も、当時の雰囲気を感じられますね。

収蔵方針はホームページによると、「近世から近代の日本絵画と版画」、「1945年以降の現代美術」、「千葉市を中心とした房総ゆかりの作品」。

歴代館長は日本美術史の権威の方ばかりで、ここもすごいなと思うところです。

初代は辻惟雄氏。二代目は小林忠氏、現在三代目は河合正朝氏

収蔵方針の最初にあります「近世から近代の日本絵画と版画」を踏まえた館長人事だと思われます。

「房総ゆかりの作品」は今回常設展で何枚か見ましたが、千葉県をよく知らない私には新鮮でした。

併せて行きたい私のオススメ美術館

森美術館(東京都港区)
只今開催中の「STARS展」に宮島さん他、現代美術家の作品が目白押し。

東京都現代美術館(東京都江東区)
現代美術に特化した公立美術館。常設展で宮島さんの作品があり。

広島市現代美術館(広島市南区)
こちらも現代美術に特化した公立美術館。大規模な改修工事が予定されており、2020年12月28日〜2023年3月(予定)まで休館になります。それに伴い、12月(12/1〜12/27)は無料開放という大サービス期間です。

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宮島達男さんが書かれた本の書評記事。ご興味ありましたら、どうぞ。

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