叔母の一周忌にお線香を贈ることになりました。
今回のことで、気持ちを伝える
お線香の贈り方を知ることができました。
贈ったお線香は薫寿堂の「白檀白雪」
叔母の一周忌に
お線香を贈ることになりました。
贈ったお線香は、兵庫県淡路島にある
薫寿堂の「白檀白雪」。
香りがおだやかで、
煙も少ないタイプです。
桐の塗り箱入りで税抜¥10,000。
宅配便で送りましたのでプラス送料となります。
薫寿堂のホームページを見ていて驚いたのが、
お祝い事の進物用お線香があること。
中身のお線香は同じなのですが、
外箱がお祝い用に色が赤系であったり、
模様に縁起物が描かれていたりします。
私はお線香=仏事のような
イメージがあったので、
お悔やみの贈り物としてのお線香しか
イメージできなかったのですが、
結婚式の引き出物などでも使われるようですね。
実際お祝い事の返しでいただいた
経験がないので、
ホントに?
と懐疑的な気持ちなのですが。
お線香を、お香というジャンルの一つで見れば
違和感も少しは薄らぐ・・・かな。
お線香の選び方
まずは種類や値段をWebで調べてから、
家族と話し合い予算を決めました。
値段を調べるにあたっては、Amazonや
今回私が購入した薫寿堂、、日本香道といった
会社のホームページを参考にしました。
進物用ですと、¥3,000〜¥50,000台まであり
価格の幅の広さにまずは驚きます。
親しい身内へ贈ることもあり、
¥10,000〜¥15,000位の予算と決めました。
我が家ではこのように決めましたが、
一般的にどんなシチュエーションなら
いくらというものに関しては、
終活ネットが参考になります。
種類については、
「いろいろあって分からないね〜」
というのが率直な感想。
Webを見ただけでは正直、
どれがいいのか分かりません。
白檀やジャコウといった
お線香らしいと思われるものや、
精油を使ったようなものもあります。
オンラインストアでも
熨斗の対応などしてもらえるので、
お時間が無い方やお急ぎの場合は
十分対応できると思いますが、
私はせっかくの機会でもあり、
自分がお線香を送ったことがなかった為
商品を見たり、店員さんと話しながら
決めたいと思いました。
ですので、店頭に出向き
百貨店の仏壇・仏具の売り場で購入しました。
購入する際にまず念頭におくのは、
先方の好みです。
どんな香りが好きか、苦手か。
住居が戸建てか、集合住宅かということも
選ぶ時のポイントになります。
店頭で着火して煙や香りを
嗅いではいないので、
程度は分かりませんが、
煙の立ち方が普通・少ないに関しては、
先方の好みが分からない場合は、
煙が少ないタイプを選ぶことをおすすめされました。
贈る先が集合住宅の場合も同様です。
香りに関しては、身内と言えども
義理の叔父の香りに対する好みは知る由もなく。
マイルドな香りのお線香を選んでいただきました。
お線香の価格と質の関係
Webでお線香の価格を調べていて気になったのが、
進物用で¥3,000〜¥50,000台まである
幅の広さです。
価格を決める要因は
大きく分けて2つあります。
外箱とお線香の質です。
外箱については、価格が高いものは
木箱や桐の箱に入っていて、
さらにその箱に塗りが施してあることです。
紙→木→木+塗りと価格が高くなります。
お線香の質に関しては、使われている香料の
量の多い少ない、香料が天然のものか、
人工のものかが、関係してきます。
天然であっても、伽羅(きゃら)のように、
香木として使えるようになるまで
数十年もかかるものは、
化石燃料のような扱いかと思われますので
おのずと価格も高くなります。
お線香の産地
国内の一大産地は兵庫県淡路島。
国内シェア7割近くを占めるとのことです。
今回購入したお線香を作っている
薫寿堂も淡路島にあります。
江戸時代末期から続くお香の生産。
この地が産地になった理由は、
・降雨量が少なく、気候が適していたこと
(製造工程で乾燥を必要とするお線香づくりには、
瀬戸内海の西風が非常に有効だった)
・立地条件に恵まれ、原材料の搬入と
製品輸送に便利であったこと
・漁家の婦人、農閑期の副業などによる
安価な労働力が得やすかったこと
加えて、寺社仏閣の多い京都や奈良といった
近郊地域で需要が多いことも、
長らく安定した産地である理由かもしれませんね。
叔母の一周忌に贈る
今回は叔母の一周忌に、
お線香を送りました。
亡くなった叔母は、
父の兄弟の一番下の妹でしたので
他の兄弟たちも70、80歳超え。
コロナウィルスが収束しない中、
高齢者の集まりは控えようと
一周忌も家族だけで
とり行うことにしたようです。
自分より一まわり近く下の
妹が亡くなったことで、
当時は父もだいぶショックを
受けていました。
一周忌に行けなくても、
なにか自分の気持ちを
形にしておきたかったようです。
それでお線香を送ることにしました。
私はお線香を送るという行為を
したことがなかったのですが
以前、遠方に住む親戚の新盆かなにかに
母がお線香を送ったことがあるのを
思い出しました。
お悔やみごとの節目に訪問できなかったり、
訪問するまで大げさにする場合でない時など、
気持ちを表すために、お線香を送るといいと
言っていました。
普段使いでない、ちょっといいお線香を送るのが
ポイントのようで、先方にも喜ばれるとのこと。
今回のことで、気持ちを伝えるお線香の贈り方を
知ることができました。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。