ちょうど1年前くらいに、「虫展」という展覧会を見に行き、そこで購入した「いなごふりかけ」。
とっくに食べてしまいましたが、とっておいた瓶を見ていてあらためて調べてみたくなりました。
もくじ
- 言われなければ鰹ふりかけ
- 実食レポート
- 地名「及位」(のぞき)の由来
- 店舗情報
言われなければ鰹ふりかけ
東京・六本木にあります、21-21DesignSightで開催していた「虫展」を見に行った時に、ミュージアムショップで購入。
隣にはいなごの佃煮がありましたが、原型そのままで私にはハードルが高かったので、ふりかけをチョイス。
白い綿の紐のかかったパッケージもいいですね。
包装紙を取るとコルク栓を使った本体が登場。
パッケージから本体まで、センスを感じる作りです。
オンラインショップを見ると感じるのですが、このいなごふりかけだけ、他の商品とくらべてセンスがあるんですよね。
誰かがプロデュースに入っているか、佐藤商店に只者ではないセンスの持ち主がいるとみています(笑)。
ぱっと見は鰹節が目立っていて、いなご感はまったくなし。
白ごまやのりなどが垣間見え、いろいろ入っていて美味しそうです。
炊きたてのごはんにふりかけてみるも、特に虫らしき匂いもなく、鰹の香りが立ち登ります。
これなら大丈夫。
実食レポート
さぁ、一口パクリ。
ふりかけにしては塩分が控えめです。
商品説明で、パスタや麺類、お味噌汁やスープなどさまざまな料理に振りかけてお召し上がり下さいとおすすめしているのが分かります。
例えばパスタにかけるなら、味が足りない分あとから塩などを足したりするのでしょう。
味付けの調味料というよりは、旨味を追加するための出汁という位置づけで考えると使いやすそう。
入っている材料は
いなご
おから
いりごま(白)
藻塩
梅干し
昆布
かつおぶし
青のり
焼のり
しょうゆ
以上。
無添加・天然素材で、地元の食材をできるだけ使っているようです。
いろいろな味がするなと思ったのは、こんなにたくさんの素材がブレンドされているからなのですね。
素材がしっかり、じんわり味わえるやさしい味のふりかけです。
地名「及位」(のぞき)の由来
ところで佐藤商店のある場所の地名が、変わっていると思いませんか?
山形県最上郡真室川町大字及位。
この最後の「及位」(のぞき)という地名です。
「及位」で検索をすると、東北地方に数箇所同じ地名があります。
由来を調べてみました。
この「及位」は「山岳信仰が盛んだった時代、多くの修行僧が県境にそびえる山にこもり、断崖から宙づりになり、横穴をのぞくといった『のぞき』と呼ばれると いう修行を行った。その修行僧の一人が後に高い位を授かったという。すなわち『のぞき』の行により高い位に及んだ」ことによる。他に二匹の大蛇の潜んでいた 穴を覗いたに由来するという説もある。 (「民俗学の広場」よりコピー)
高い「位」に「及」んだ。の2文字をとって「及位」(のぞき)というようです。
一つ、勉強になりました。
芋づる式で疑問や興味のままに調べると、意外とラクに知識(雑学?!)が増えるものです。
店舗情報
佐藤商店
山形県最上郡真室川町大字及位429-1
オンラインショップはコチラからどうぞ
いなごふりかけの他、細筍や山ふどう液、原木なめこなどもありますよ。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。