所蔵品展ということもあり、入館料がたったの¥140(ホームページ割引を使った団体料金)+駐車場代¥100=合計¥240の美術鑑賞でした。
もくじ
- 美術館との距離を感じてしまった訪問
- 所蔵品点は普段見られない作品が見られるチャンス
- 当たり前のありがたさを優しく伝えてくれる
- 美術館情報
美術館との距離を感じてしまった訪問
今回美術館との距離を感じてしまったのが、コロナ対策。
都内の美術館よりも、ものものしい感じがして、少し疎外感を持ってしまいました。
例えば、駐車券の処理やチケットをもいで箱に入れるという作業を自分でするのです。
チラシや展覧会の作品リストなども、自分で取る。
そこに係の人がいるのですが、ビニールシートの向こうで、指示をされ、自分でするのです。
お互いが触ったものを触らないということだと思うのですが、これが徹底していたのが印象的。
仕方ないとは言え、ちょっと寂しかったなぁ。
所蔵品点は普段見られない作品が見られるチャンス
のっけから、美術館との距離を感じてしまいましたが、作品とのソーシャルディスタンスは気を使う必要なし!
近づいたり、離れたり、好きなように見られる展示室は健在です。
今回は所蔵品を使った企画展ですが、寄贈品が多かったですね。
美術館では所蔵品が何千点とあったとしても、企画にそぐわなかったりして、出番のない作品も多いと聞いたことがあります。
そのような作品は、期せずして企画される今回のような所蔵品展で披露される可能性が大きいのです。
湘南地域にゆかりのある画家の作品が多く、名前を存じ上げない方ばかりなのですが、
何点か心に留まる作品や、
以前見たことがあり、あらためて魅力にとりつかれた作品もありました。
平塚市美術館に来なければ見られない作品もあるはずです。
所蔵品展というのはどこの美術館でも、入館料が安く、普段見られない作品が見られる可能性が高いという点がお得だと思います。
当たり前のありがたさを優しく伝えてくれる
展覧会は3部構成です。
- STAY HOME 家のあるイメージ
- 日常の風景
- 国内外の風景
「日常という宝物」というサブタイトルも、今どき非常にハマりますね。
当たり前だったことが、ありがたいと思えることが続く時期。
StayHomeで家に焦点を当てた作品では、家や室内、そこに暮らす人や、外の世界につがなる窓などをモチーフにしたものが並びます。
日常の風景や国内外の風景では、当分旅行で自由に行けそうもない海外の風景や、
旅もままならない国内の景色、
お祭りなどの行事をモチーフにした作品です。
だからどうする?という答えを強要しない、
ただただ、今に寄り添った「日常のありがたみ」ってこんなことだよね、を再認識させてくれる点が良い企画だと思いました。
美術館情報
平塚市美術館
神奈川県平塚市西西八幡1丁目3−3
開館時間:9:30〜17:00
(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
「日常という宝物」展は2020/9/27(日)まで開催です。
*アフターコロナで美術館の入館ルールが新しくなっています。
事前予約等が必要な施設もありますので、美術館ホームページで
確認してから、お出かけしましょう。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。