この美術館で、この展覧会を見る意味を感じる。
そんな訪問でした。
青梅信用金庫創立100周年記念の展覧会ということで、
まずはおめでとうございます。
企業が100年続くってすごいことですよ。
いただいたマスクケースや、チケットの裏側にも
「青梅信用金庫」の社名が入っていたので
この展覧会においては、
美術館と強くタイアップされている様子が伺えますね。
青梅信用金庫のコレクションについては、
他の展覧会で貸し出しされているのを見たことがあり、
日本画の良いコレクションをお持ちの企業だな、
という認識がありました。
今回は富士山や、四季折々の風景の作品が並びます。
ここ青梅に合った作品を選んで
展覧会を構成しているのかもしれません。
見ていて一番良かったのは、川合玉堂の作品です。
青梅市立美術館で見ることに、大きな意味を感じます。
山や山里を描いた作品からは、
青梅や、もう少し多摩川を上った奥多摩の風景を
彷彿とさせるからです。
美術館の外の景色とオーバーラップするので、
親近感をもって絵をみることができます。
川合玉堂が戦後から亡くなるまで、
晩年を過ごしたアトリエ兼自宅は、
現在玉堂美術館となっています。
青梅市立美術館から、さらに奥多摩方面に向かった
御岳(みたけ)にありますので、併せてこちらもおすすめです。
創立100周年紀記念 青梅信用金庫所蔵美術展は2021.11.7まで、青梅市立美術館にて開催です。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。