愛読誌「新美術新聞」で知った、美術館の移転。
現在の場所が私にとっては行きにくいところなので、嬉しい移転です。
場所柄、移転先の美術館巡りも充実しそうですよ。
移転の経緯
静嘉堂文庫美術館は現在、東京都世田谷区岡本にある美術館。
2022年に東京丸の内にあります、明治生命館1階への移転が予定されており、これは三菱創業150周年における記念事業の一環だそうです。
美術館の母体である、公益財団法人静嘉堂も開館30周年とのことで、実質、二重の記念になりますね。
移転するのは、美術館の展示スペースのみで、美術品の管理や研究などは、現在の場所で継続するそう。
世界に3つしかない「国宝・曜変天目茶碗」をはじめ、国宝、需要文化財などを収蔵していますので、より多くの来館者に見に来て欲しいとう、集客アップも目指しているようです。
静嘉堂文庫美術館とは
1992年4月に開館した美術館。
前身は三菱財閥二代目総帥の岩崎彌之助と、小彌太の父子により、1892年に設立された「静嘉堂文庫」になります。
文明開化で世相が西洋に偏りがちな明治時代に、
あえて東洋の文化財に目を向け、古書籍や東洋古美術を収集しました。
時世に流されず、自らの考えで収集した結果、国宝・重要文化財を多数含む優れたコレクションとなります。
三菱という大財閥を率いる商人・経営者としてのセンスも収集に活かされていたのではないかと、私は思っています。
【美術館情報】
東京都世田谷区岡本2−23−1
開館時間:10:00〜16:30
(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌火曜日)
*2020年3月29日現在、展示替え期間にて休館中。4/11(土)〜企画展が開催される予定ですが、新型コロナウィルス感染症の予防・拡散防止のため、開始期間が変更になることがありますので、美術館HPで都度、ご確認ください。
移転先での美術館巡り
2022年に静嘉堂文庫美術館が移転予定である明治生命館は、なんと!三菱一号館美術館美術館のお隣。
ということで、東京駅丸の内口周辺の、下記の美術館と合わせて5館が、徒歩圏内で行けることになります。
上野公園並の、美術館密集地域になりますね。
東京ステーションギャラリー
三菱一号館美術館
相田みつを美術館→2024年1月28日を以て閉館。
出光美術館
三菱系の施設のご紹介
静嘉堂文庫美術館が旧三菱財閥系なのに因んで、都内にある、三菱系の施設もご紹介しましょう。
三菱一号館美術館(千代田区)
旧岩崎庭園(台東区)
東洋文庫ミュージアム(文京区)
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あと2年先の話になりますが、どうかつつがなく、この記念事業が行われますように。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。