茶道具、屏風に工芸品の数々。
所蔵品のイロイロが見られる展覧会。
本展覧会の後は、リニューアル工事に入り、2022.4月まで休館予定になります。
もくじ
- 暑い日に最適な展覧会
- 何度も同じ作品を見る効果
- 美術館情報
暑い日に最適な展覧会
こちらの美術館は、夏の、暑い、暑い日に来ると、涼がとれて、落ち着くところです。
あくまでも私の体感ですが、展示室の温度が低めなことが一番の理由。
それに加えて、今回はポスターにも使われている雪景色の屏風絵(国宝・雪松図屏風・円山応挙)が見られます。
夏に雪景色なんて、季節外れでおかしいなどと言うなかれ。
屏風に描かれた秋の月や草花、
四季を通しての水の流れ、
そして雪。
暑い夏の日に、目にも涼しいアイテムが、展示された絵画には多く描かれています。
何度も同じ作品を見る効果
収蔵品で構成されている本展は、以前に見たことがある作品もいくつかありました。
よく覚えていたのは、超絶技巧を駆使した自在の昆虫や、染象牙の野菜や果物。
ものすごくリアルでインパクトが強かったので、覚えていたのです。
それでも蜂の顔がこんなに漫画チックだったとか、
野菜や果物は象牙で作られていたのかと
今回気づいたこともありました。
また能面の展示では、雷という自然現象を表す面があることを知りました。
またいつか、ここで能面を見たときには違うことに気づくでしょう。
収蔵品を使った企画をする美術館では
何度も同じ作品を見ることにより、
一つの作品の色々な面に気づけること、
これが最大の効果でしょう。
美術館情報
東京都中央区日本橋室町2-1-1三井本館7階
開館時間:11:00〜16:00(2021.8月現在)
休館日:月曜日
自然が彩る かたちとこころ展は2021.8.22(日)まで開催です。
ランチやお茶は、併設のカフェが便利で美味しいですよ。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。