美術館に来たら夕陽もセットで、夕陽を見に来るなら美術館もセットで是非。
もくじ
- 夕陽を見るまでが美術館での鑑賞と心得る
- 山陰地方のアートシーンにどっぷり浸れた常設展
- 美術館情報
- 併せて行きたい私のオススメ県立美術館
夕陽を見るまでが美術館での鑑賞と心得る
宍道湖に面した立地の美術館は、夕陽を見るスポットとしても人気。
湖畔は遊歩道や、彫刻が設置されたスペースを含めて、整備されています。
私が行った11月半ばの日没は17:00位。
16:00過ぎともなると、かなりの人が集まっていました。
目の前は遮るものが何もないので、宍道湖に沈みゆく夕陽の変化を、つぶさに見ることができるのです。
季節を変えると、また違った景色が見られるでしょうね。
夕陽を見るまでが美術館での鑑賞と心得ましょう。
実は美術館側でも暗にそうと言っていることが、ホームページを見るとわかります。
年間を通しての日没時刻が掲載されていて、各季節日没後30分は、美術館を開けているからです。
きっと美術館ロビーからの夕陽の景色も見てもらおう、という配慮だと思いますよ。
山陰地方のアートシーンにどっぷり浸れた常設展
今回はちょうど企画展と企画展の谷間のような時期で、常設展のみが開催されていました。
来館者が少ないせいか、併設のレストランも休業で残念でしたが、常設展の構成が素晴らしく、大満足の訪問です。
今回のように、土地勘のないところの美術館に来る時には、その土地独自の何かが感じられるのを楽しみにしています。
どこの土地にも独自の文化があり、作家がいて、アートシーンを作っているのです。
今回特によかったことは3つ。
- 島根県における浮世絵コレクターの2大柱、永田生慈さんと新庄二郎さんを知ることができた。
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陶芸家・濱田庄司は島根の出身であることを知った。
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鳥取県の方ですが、写真家・植田正治の世界と、山陰地方の写真家たちのつながりを見ることができた。
企画展がないことで、常設展に集中できたのもラッキーでしたね。
美術館情報
島根県松江市袖師町1−5
1999年3月開館。
館内外とも施設が綺麗なので、20年も経過しているとは思えません。
ホームページの館長の挨拶によると、今回私も見ました浮世絵の永田コレクション、
10年かけて調査予定で、その間に順を追って見せていただける計画のようです。
10年の調査って!相当膨大なコレクションなのですね。
島根にはもう一つ、県立美術館がありますよ。
併せて行きたい私のオススメ県立美術館
青森県立美術館(青森県青森市)
雪に埋もれた美術館が幻想的。あえて雪の季節にどうぞ。
富山県美術館(富山県富山市)
環水公園や立山連峰の景色も素晴らしい。
兵庫県立美術館(兵庫県神戸市)
海に面した開放感あふれる場所に、安藤忠雄さん設計の
建物が映える。館内外とも見応えあり。
静岡県立美術館(静岡県静岡市)
別館のロダン館もサイコー。
沖縄県立博物館・美術館(沖縄県那覇市)
博物館と美術館が一つになっていて、
沖縄の文化、民俗も含めて見られるのがいい。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。