撮影可能な展覧会。写真多めの記事です。
最近このような展覧会が増えてきていますので、撮影できることの効果も考えてみました。
もくじ
- 超工芸とは
- 写真を撮れるとイイこといろいろ
- エントランスで上映の映像も忘れずに見よう
- 美術館情報
超工芸とは
1970年以降に生まれた、工芸作家12人の作品の展覧会。
伝統的な素材と螺鈿、截金(きりかね)、陶芸、鋳造などの技法を用いながらも、
できあがった作品は初めて見るような新しさを感じ、一見過激に見えても品格がある。
そんな動なり、静なりの刺激的な作品ばかり。
知っているものを使って、見たこともないものを作る。
そこに「超工芸」を感じます。
私はのっけから、舘鼻則孝さんの作品に釘付けになりました。
花魁の高下駄から着想を得た《Heel-less Shoes》シリーズは見た瞬間、レディ・ガガを思い出し、
彼女が履いたら本当に似合うだろうな!とそのイメージで固まってしまいました。
写真を撮れるとイイこといろいろ
この展覧会はほぼすべての作品が撮影できます。
最近はこのような展覧会が増えていますが、撮った写真はそのあと活用されているでしょうか。
ブログやSNSなどで利用する方がほとんどかと思いますが、
写真が撮れると「イイこと」って何でしょう。
- 好きな作品、印象に残った作品が、後から思い出せる
- ポストカードよりも臨場感がある場合がある
- 友人や家族に見せながら、話ができる
この3つが大きな「イイこと」だと思うのです。
見ていいなと思った作品でも、その記憶、いつまである分かりませんよね。
作品といっしょにキャプションも撮影しておけば、作品名や作家名なども残しておけます。
こうしてお気に入りの作品をのちのち見返すことで、知識が一つづつ広がっていくでしょう。
自分の好きな角度から作品を撮影できるのも嬉しいポイント。
照明が足りずに薄暗く写ってしまったり、ピントが合っていなかったり、写真としては完璧でなくても、展示室で感動した感覚を思い出すには不足ありません。
ポストカードよりも展示室の雰囲気が写り込んだり、スポット照明の効果で影ができたりと、臨場感も写ります。
「こんな展覧会に行ってきたんだよ」と友人や家族に話をするときも、写真を見せながら話ができるので、話もはずむでしょう。
撮影の際は、周囲の鑑賞者の迷惑にならないこと、他の方が入らないように写すなどの配慮をすると共に、
写真を撮りながら鑑賞するという、2つのことをすると集中できないと思う方は、あえて見ることだけに集中するのもOKです。
撮影ができるようになったことを、鑑賞の選択肢が増えたと捉えましょう。
エントランスで上映の映像も忘れずに見よう
4階の美術館エントランスでは、いつものように映像の上映がされています。
今回は「新しい日本のカタチ 和巧絶佳」(12分)と題して、展覧会の出品作家の方々のインタビューや作品ができあがる行程が紹介されています。
要点がよくまとまっているので、是非見ることをおすすめします。
私は展示を見終わってから見たのですが、製作工程が分かってから展示を見ると、より手わざの凄さが分かるので、
チケットを買う前に見ておくのもおすすめです。
俳優・伊藤健太郎さんのナレーションもカジュアルな感じで好感がもてます。
若手作家の展覧会ということで、堅苦しくない演出も心がけたのかもしれませんね。
美術館情報
東京都港区東新橋1−5−1パナソニック東京汐留ビル4階
開館時間:10:00〜18:00
(入館は閉館の30分前まで)
休館日:8月12日(水)~14日(金)、8月19日(水)、9月9日(水)、9月16日(水)
和巧絶佳展は2020/9/22(火祝)まで開催です。
美術館ホームページに入館料100円の割引クーポンがあります。印刷しなくても、スマートフォン等画面で出すだけでも利用できますので、忘れずにどうぞ。
*アフターコロナで美術館の入館ルールが新しくなっています。
事前予約等が必要な施設もありますので、美術館ホームページで
確認してから、お出かけしましょう。
ランチは美術館に隣接する、汐留シティセンターのこちらでいかがでしょう?

牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。