首が寒いのが苦手なので、夏でも冬でも巻き物がかかせない私。
先日購入したウール100%の暖かいショール。
購入を一旦考えるほどの教訓が、スワヒリ語で書かれておりました。
もくじ
- 東アフリカの布カンガ
- 細いウールで織られた、暖かいショール。
- Jina(ジナー)に注意!
東アフリカの布カンガ
今回購入を検討していたショールは、ケニアやタンザニアなど東アフリカで使われている一枚布、「カンガ」の柄をモチーフにした大判のショール。
カンガは女性のための布で、大判の一枚布です。
体に巻き付けて着衣として使うのが主な使い方。
赤ちゃんが生まれたときには、新品のカンガを用意し、おくるみとして使ったり、
亡くなった時には、亡骸をカンガで包んで埋葬したりするそうで、
女性の一生に寄り添う布ですね。
細いウールで織られた、暖かいショール。
本物のカンガは綿100%ですが、お邪魔したお店KANKANでは、毎年冬の企画商品として、カンガの柄を使ったウール100%のショールを作られています。
とても細い糸で織られているのと、縦1m17cm・横2mくらいの大判サイズなので、首に巻くと幾重にも空気の層ができるので、とても暖かいのです。
「こんなボリュームのある布を巻いたら、首が回らないのでは?」
との声が聞こえてきそうですが、
細い糸で織られているので、カシミアには敵わないものの、巻き心地はかなり柔らかなのです。
Jina(ジナー)に注意!
2つ3つの商品を迷いつつ、色と柄、巻いてみた感じが一番気に入ったショールを持って、レジに行きました。
そこでふと目に入った文字。
SUBIRA NI NGARO YANGU NA KUSUBIRI SICHOKI
(何か書いてある。そういえば、布に書いてある動植物や柄は、何かの象徴だったり意味があると、聞いたことがあるな。)
そこで、店員さんにショールの文字や柄は、何か意味があるのですかと聞いてみたところ、
「柄は分からないけれど、文字はスワヒリ語で、教訓やことわざが書いてあるそうですよ。」
とカタログを出してきて、見せてくださいました。
「お客様のはこちらですね。」
”私は忍耐強く生きる道を選ぶ”
この文章を見た瞬間に、なぜか頭の中で「私は耐え忍ぶ人生を生きる」と変換してしまい、一気に気分が急降下。
なんだかキツイ教訓だな。。。
ゲンナリ・・・
文章の意味が分かってから、レジでもう一度首に巻いてみて、特に違和感もなかったので(あったら怖かったわ!)色と柄が気に入ったという、最初の直感通りに購入しました。
頭はいろいろ考えていますが、身体は特に気にならなかった様子(笑)。
お陰様で、冬の北風から私の首を日々温めてくれています。
カンガに書かれている教訓やメッセージのことを、「Jina(ジナー)」と呼ぶそうです。
アフリカの布を購入の際は、気に留めてみてください。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。