色鮮やかなデザインで、気分が明るくなる作品が多数。
水玉模様のカルピスの包装デザインも、この方の仕事でした。
杉浦非水(すぎうら・ひすい 1876-1965)は日本画出身ですが、
黒田清輝が持ち帰った
アール・デコのデザインに魅了され、
デザインの道に進むことを決めたそうです。
三越呉服店の頃から百貨店に変わり27年間、
意匠部に籍を置きつつ、
本の装丁や企業ポスター
パッケージデザインなど
他の仕事にもたずさわりました。
デザインとは本質を可視化したものだと、
作品を見ていて思いました。
見た人が、その瞬間にだけ感動するのだけではなく、
なるべく長く印象に残るような作品を考える。
商業デザイナーの凄さをあらためて感じます。
杉浦非水・時代をひらくデザイン展は2021.11.14まで、たばこと塩の博物館にて開催です。
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。