横尾さんの独自の解釈と再構築で
現代に現れた寒山拾得
(かんざん じっとく)が
ドーンと100点、展示された
展覧会です。
中国生まれの伝説的な
2人組である寒山と拾得。
薄笑いを浮かべ、常軌を逸した
行動をとりながらも、
仏教では真理を目覚めさせる
「散聖」とされる不思議な存在です。
横尾さんの独自の解釈と再構築で
現代に現れた寒山拾得が、
ドーンと100点、展示されています。
よく分からない作品も
多々ありましたが、
それは私が元の寒山拾得を
よく知らないから。
そんなこともあり、
元の寒山拾得とは
どんな奇人?たちだったのか
知りたくなりました。
横尾さんの作品を見ていると、
彼らは私たちの身近なところに
いるもので、
喜びや、悲しみ、
憎しみや、やさしさの
化身のようにも思えてきます。
作品にはタイトルが
殆どなく、
作成年月日が書かれています。
1枚の作品は、
平均1〜3日で仕上げ
1日に2枚、午前と午後で1枚ずつ
仕上げている日もあり、
横尾さんの早描きと
集中力の凄さも、
鑑賞ポイントです。
2023年12月3日まで
東京国立博物館・表慶館にて開催中です。
横尾忠則 寒山百得展
牧野真理子 (まきの・まりこ)
趣味からライフワークへとなった美術館巡り。30年間でのべ1,800展の展覧会を見に行き、現在も進行中。好きな美術館は上原美術館(静岡県下田市)です。